“この村に残ろう!”「子供の森」計画が出稼ぎを食い止めた!

講堂で有機農業指導の様子
講堂で有機農業指導の様子

タイ:スリン

カンボジアとの国境に位置するこの学校は元々避難民のキャンプ地として使われていました。地雷爆発の音などが聞こえてきたのもそう遠くない過去の出来事です。学校の敷地内には、建物のコンクリートの残骸が随所に散らばっていたため、政府やオイスカの支援でこれらを取り除き、子どもたちが有機農業等の植物栽培を学べる環境を整えました。

自宅でもカエル養殖の手伝いをする子供たち
自宅でもカエル養殖の手伝いをする子供たち

また豚や鶏、アヒルの飼育もはじめ、それらの家畜の糞を堆肥にします。採れた作物を給食で食べ、残飯は家畜や養殖している魚のえさにする、という循環型有機農業のシステムを作り上げ、子どもたちは環境に配慮した暮らし方を学んでいます。植林と同時に、この地域の主要産業である農業のあり方を学ぶことで、子どもたちは将来、環境に配慮した暮らしを営んでいくことができるでしょう。更にこうした活動が学校を通じて、地域へ広がっています。近隣の村では野菜作りや豚の飼育、養鶏などを始めています。収入が増え、都市部へ出稼ぎに行く人も減りました。「子供の森」計画はふるさとの活性化にもつながっています。

コックタキヤンウィタヤ学校  Koktakeanwittaya School

●活動開始年:2004年 ●生徒数:450人 ●所在地:T. Koktakean A.Kabchung Surin