リエイト小学校からシニヴィット山へ向けて1時間ほど山道を登った辺りに、まだ手付かずの森が残されているところがあるという噂を聞きつけ、オイスカの現地スタッフのルディーが調査に向かいました。村から半日ほど山を登ると、その土地の主として生き続けている、写真のような大きな大木を何本も見ることができました。
木は、アガティス(Acatis cauripine)という現地固有の樹種です。この辺り一帯は、バイニン族と呼ばれる人々が住んでおり、昔から「アガティスを1本伐ると、代わりに村人 の誰か一人が病気になる」という言い伝えがあり、彼らはその言い伝えを守ることで、自然の象徴でもあるこの大木を守ってきました。そのおかげで森には、鳥類ではダチョウに次いで世界第二の大きさのヒクイドリ鳥、やワラビー(カンガルーの仲間)など大型の生き物がたくさん棲んでいます。特にヒクイドリ鳥は、 気が荒いので、出くわしたときは危険です。皆さんも、この地に出かける際は、注意しながら歩いてくださいね。