世界各地で広がるグリーンウェイブ!
国連生物多様性条約事務局(SCBD)が提唱し、参加を呼びかけているグリーンウェイブは、5月22日の「国際生物多様性の日」の前後(3月1日〜6月30 日)に地球規模で展開されているキャンペ ーンで、地域における緑化などへ青少年の参加を促すものです。オイスカではSCBDと生物多様性の保全活動や啓発を推進するための基本条約を2010年に結び、以来「子供の森」計画(以下、CFP)の参加校を中心に植林活動を行うなど連携した取り組みを行っています。今年も国内外でグリーンウェイブを積極的に実施しました。
モンゴルでは、CFPに参加する小学校や幼稚園が校舎周辺の敷地内にマツやアーモ ンド、アプリコットといったさまざまな種類の苗木を植え、厳しい乾燥の中でも苗木が成長できるよう、バケツに水を入れて運び、根元にたっぷりとかけている子どもたちの姿が見られました。
インドネシアでは、スカブミ第一高校の環境クラブの生徒たちが、同校の教員でもあるCFPコーディネーターの助けを受けながら、近隣の小学校8校での植林活動を主導するなど、地域でのグリーンウェイブの広がりにも貢献しました。まだCFPに参加していない学校にも声を掛けたほか、村のユースグループやモスク、大学といったさまざまな機関と協力することで、今年は 92の学校が参加。着実に活動の輪が広がっています。
国内でも全国の支部を中心に活動を実施。広島県支部では5月27日に、県立もみのき森林公園内の「オイスカの森」で森林整備を行いました。同支部では県内のさまざまな団体と連携し、子どもたちが森に親しめる場所や機会の提供を目指しており、今回もその一環でグリーンウェイブに参加。夏休みに子どもたちが間 伐体験やその材を使った工作を楽しめるよう、その準備として整備活動に取り組みました。
また、東京では6月21日に、上智大学において開催されたシンポジウム「生物多様性の主流化―愛知目標とSDGsの達成に向けて」でSCBDのクリスティアナ・パスカ・パルマー事務局長が基調講演を行いました。シンポジウム終了後、永石安明事務局長がパルマー事務局長と面談し、CFP参加校をはじめ、さまざまな活動地でリーンウェイブに取り組んでいることを報告。パルマー事務局長からは、オイスカが各国で青少年 を主体とした森づくりや環境教育を推進していることに謝意が述べられ、今後も多くの人々が〝生物多様性の保全〞を意識した生活が送れるよう、協力関係を密にしていくことを互いに確認しました。
オイスカでは、SCBDと オイスカの両事務局長が共同署名をしたグリーンウェイブ参加証明書を各参加団体に発行し、来年以降の参画への協力を呼びかけていきます。