バーンポーングナムローン学校
この学校に通う生徒の家庭の多くは山岳民族の貧しい家庭で、農業を生業として収入を得ています。昔は学校のまわりには豊かな森がありましたが、人口の増加や農地・住宅の拡大のため、森が破壊され、多くの水源林が失われつつあるため、水不足が生じており、活動に参加しました。
今年度は木材として使用される樹種や良い日陰になる樹種、果樹など10種類合計100本を植林しました。教師や生徒の植林への関心が高く、学校の敷地内に植えた木の数は多いですが、しっかり管理しているため木はよく成長しています。緑の面積が増えたことで、日影もでき、きれいな空気もあるため以前より生徒たちは快適に過ごせるようになっています。生徒たちは木を好きになったように感じられ、活動を通して森林や環境保全について理解することができ、知識を身に付けることができたようです。それらの知識は他所にも活かされ、学校の環境もきちんと整備され、ゴミの分別がしっかり行われています。特に生徒たちは植林地で実施している有機農業活動に一生懸命取り組んでいます。畑で収穫したものを料理したり、自分で作った野菜などが食べられるため生徒たちは積極的に行っています。
参加している生徒は「日本人と一緒に植林して嬉しかった。活動に参加して植え方や木の管理の仕方が分かるようになった。家でも家族と一緒に木を植えた。他の人にも植え方などを教えることができると思う。木が大きくなって自分も嬉しかった。」と参加したことを喜んでくれています。
また、担当している先生からも、「有意義な活動であり、学校や地域の環境改善のためになるだけでなくみんなの協力を引き寄せることができるという点を高く評価したい。活動への参加を通じ、教師や生徒たち、地域住民も知識や経験が得られ、自分のところでもやってみたいというきっかけになってくれた。学校では、敷地内に増えてきた緑の面積がはっきりとわかる。将来に子供の森計画活動に参加した生徒たちが成長していくにつれて森を大切にしていく大人になってくれることが期待できる。」と将来への期待を話してくださいました。
今後は学校の敷地内を全部植林して生徒たちが自然を学び、外部へ伝えていけるように植林地を自然の教室にするとともに、ゴミの分別やリサイクル、無農薬の農業実習など環境保全につながる活動も積極的に実施していきたいと考えています。
Banpongnamron School / バーンポーングナムローン学校
●活動開始年 2017年 ●生徒数 280人
●所在地 Moo.11 Patung Sub-District, Maejan District, Chiangrai Province