スリランカにおける新型コロナウイルスに対する取り組み(6月18日時点)

スリランカでは、国内における新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、3月13日より全ての教育機関を閉鎖。3月20日には全土で外出禁止令が発令され、厳しい移動制限措置によって、人々の生活は深刻な影響を受けました。移動制限は段階的に緩和されていますが、学校の閉鎖は6月19日時点でまだ継続されている状況です。

オイスカでは、当初研修生OBが中心となって、手づくりマスクの配布などを行いましたが、長期的な移動制限によって生活が困窮する地域住民への支援として、また学校に行けない子どもたちへのアプローチとして、「子供の森」計画参加校の周辺地域を対象に、家庭菜園の普及活動を開始。クルネーガラ、キャンディ、マータレー、ケガッラ各県のコーディネーターたちが野菜の種や苗を配り、外出しなくても家庭内で新鮮な野菜を手に入れられるよう育成方法を指導しています。大人数での集会が禁止されているため、少人数ずつの取り組みではありますが、これまで126名が参加しています。

6月18日には、ケガッラ県アルゲガラ村にて約20名を対象にしたワークショップを開催。フードセキュリティをテーマにした講義のあと、実際にバナナの幹や鶏糞などを用いた肥料のつくり方を学びました。参加者からは、「安全な食料を確保することが難しくなっていることがよくわかりました。新型コロナウイルスによって、生活も大きく変わりました。家族を守るためにも、自分たちで健康的な野菜を育てることはとても大切だと思います。これから周囲の人たちと協力して野菜づくりに取り組みたいです」など前向きな感想が多く聞かれました。今回仕込んだ肥料は、今回の取り組みで新たに作付けを行った共同畑に活用される予定です。