新型コロナウイルスの感染拡大が始まって以来、オイスカの活動国においても、感染拡大を防ぐための厳しい規制が取られてきました。感染者数の増加が落ち着いた国などにおいては、一部段階的に規制が緩和され始めていますが、ほとんどの国で学校は閉鎖されたままであり、移動にも制限がかかった状態が続いています。長期にわたる規制措置によって、オイスカの活動地においても生活が困窮する人々が後を絶ちません。オイスカでは現地スタッフらと連携し、困窮する人々の生活を支えるべく、緊急並びに復興支援を行っています。
ミャンマー
ミャンマーでは引き続き各種制限措置が続いており、連日の暑さが続く中、人々の生活も厳しい状況を強いられています。マグウェ地域エサジョ郡のミャンマー農村開発研修センターでは、4月の配布以降も、追加で研修センター周辺の11村・1210世帯に対して、1100ℓを超える飲み水やマスクを配布した他、併せてセンターで生産した卵、野菜やパン等の配布も行いました。研修センターの周りの農村は貧困度が高い村も多く、今回のセンターからの農産物等の配布は安全な食料の確保にも繋がりました。
スリランカ
学校閉鎖が続くスリランカにおいては、一部移動制限が緩和された5月下旬から、家庭内で新鮮な野菜を手に入れられるよう家庭菜園の普及活動を開始。「子供の森」計画参加校の周辺地域を対象に、それぞれの県のコーディネーターたちが野菜の種や苗を配り、育成方法を指導しています。地域住民や青年グループも活動への関心が高く、家庭内だけでなく、少人数で共同の畑づくりも始まっているようです。
パプアニューギニア
5月20日、パプアニューギニアのラバウル・エコテック研修センターでは、地域住民に対し、感染拡大防止に向けてマスクづくりの指導を行いました。これは、女性のエンパワーメントを目的とした裁縫教室の中で実施。今回のマスクづくりには、女性だけでなく、男性や子どもたちも参加しました。また感染防止に向けて、石鹸を使った適切な手洗いの指導もあわせて行いました。今後も対象者を変えながら、同様の研修を行う予定にしています。
インド
南インド、タミル・ナードゥのコテームドゥ村において、困窮する住民に対して食糧支援を実施。ソーシャルディスタンスを保つなど、感染防止に努めながら生活に必要な米などの食料品を村人に配りました。
その他の地域でも、「今できる」活動に取り組んでいます
国際生物多様性の日(5/22)に合わせて、各地でグリーンウェイブ(世界中の青少年が一斉に植林等の生物多様性を保全もしくは学習するアクションを起こす活動)の活動を実施。
今年は「生物多様性の10年」の最終年であり、本来であれば最終年を盛り上げるイベントが各地で行われる予定でしたが、新型コロナウイルスの影響で大規模なイベントは中止に。
それでも、さまざまないのちを支える生物多様性について考える機会を大切にしようと、オンラインで家庭での取り組みを呼び掛けたり、少人数で実施するなど、今できる体制で活動に取り組んでいます。
オイスカでは、こうした現地の活動を支えるべく、緊急募金の受け付けを開始しています。詳細は、下記ホームページをご覧ください。ご協力どうぞよろしくお願い致します。